こんにちは!
前回の更新から少し時間が空いてしまいました。週1くらいは更新したいですね。
さて、今日は書籍『受験脳の作り方』の書評記事です。
こちらの書籍は副題が「脳科学で考える効率的学習法」となっていて、効率的な学習法の探究がテーマですので、その内容は受験に限るものではありません。
自分が最初にこの本を読んだのは公務員試験に向けて勉強を始めた頃でしたが、この本に書かれている方法は受験とは無縁になった今でも実践するようにしています。
先日、久々に読み返してみたので今更ながらレビューを書いてみたいと思います。学習をするすべての方におすすめの本です。
記憶とは
最初の章で、記憶に関するメカニズムが簡潔に説明しています。
記憶とは神経シナプスのうんぬんが海馬でどうこう・・・と言う話です。
その辺りの詳細は置いておくとして、大事なことは
人間の脳は忘れるようにできている
ということです。確かに1週間前に食べた料理や昨日買い物したコンビニ店員の顔なんかは覚えていないものです。僕だって昨日学んだプログラミングの書き方を早くも忘れかけています。なんだか悲しい気がしますね。
このとおり人間の脳は大半のことを忘れます。一方で記憶しているものもありますよね。好きな歌の歌詞やゲームのキャラクターなんかは覚えているものです。
これはどうしてかというと、「海馬」という脳の器官が必要だと認めたからなんだそうです。海馬が認めた情報だけが、長期記憶として脳に保存されているのだそうです。必要な知識なんだから海馬とか関係なく暗記したいのですがそうはいかないらしく、「生き残るため」に必要なだけを記憶したがると言います。
「高いところから落ちたら痛い」、「熱湯に触れると火傷する」とかそういうことは確かに忘れるものではありません。
では教科書とか参考書とかに載っているような情報は、海馬が認めてくれないのでしょうか。答えはYesでもありNoでもあります。
何度も脳に入ってきた情報だけは、海馬が認めてくれます。
これはどういうことでしょうか。
例えば、「徳川家の3代目将軍は徳川家光」という情報を覚えたかったとしましょう。
どうしても家光の名を覚えたいあなたは1週間、寝る前に「徳川家の3代目将軍は徳川家光」という呪文を唱えました。すると海馬は「この1週間、7回もこの情報に出会った!これは必要な情報だ!」と錯覚してくれます。すると家光の名があなたの長期記憶に加わり、思い出せるようになります。
ということなのだそうです。だから何度も聞いた曲の歌詞は覚えているんですね。
つまり人間が知識を習得するためには復習が必須ということになります。
効率的な復習法
知識の習得には復習が不可欠です。
その特徴を説明した上で、本書では効率的な復習方法つまり「どうやったら少ない復習回数で知識を記憶できるか」ということに焦点が当てられます。
以下でその例を少し書きます。
忘却曲線を踏まえた復習を
上の例では家光の名を1週間毎日唱えたということにしていますが、果たして1週間毎日というのは最適な復習回数なのでしょうか。
これに関する1つの答えが「忘却曲線を踏まえた復習」ということになります。「忘却曲線」と検索するといろんな情報が出てくると思いますが、要は毎日復習する必要はなく、脳が忘れそうになった時に復習すればいいということになります。
同じ題材を使って復習する
どういうことかというと、英単語を覚えるのに「システム英単語」を使って、復習に「速読英単語」を使う、といった復習方法は推奨されないということです。
脳はシステム英単語の情報をだけ持っていますので、速読英単語を読んでも復習にはなりません。悲しいかな。
その他にも色々と紹介されていますので、興味のある方はぜひ本書をお読みください。
あとがき
今回は「受験脳の作り方」についてのレビューを書きました。文庫本ですので手軽に読めてとてもおすすめの本です。
それと、脳はいくら使っても疲れないそうですね。しかも使えば使うほどパワーアップしていくそうです。
筋力の本でも意志力の本でも書かれていましたが、「使って(トレーニングして)適度な休息を与える」というのがパワーアップにつながるらしいです。
記憶さえも同じセオリーが当てはまるということですね(勉強&睡眠)。
これはもはや人体の黄金方程式と言ってもいいのではないでしょうか。
トレーニング ✖️ 休息 = スーパーマッチョ
これはテストに出ますね!
今回は以上です。